家庭用入浴介助リフトの選び方と導入ガイド|介護保険の適用からAI見守りまで
こんにちは。介護AI戦略室運営者の taka care です。
「自宅でのお風呂、抱きかかえるのが限界になってきた…」
「リフォームなしで導入できるリフトはあるの?」
在宅介護において、入浴は「最も事故が起きやすく、最も介助負担が大きい」ケアの一つです。無理な姿勢での介助は、ご家族の腰痛や共倒れのリスクに直結します。
入浴介助リフト(家庭用)は、そんなギリギリの在宅生活を支える切り札です。しかし、種類によって「介護保険でレンタルできるもの」と「購入しかできないもの」が分かれていることをご存知でしょうか?ここを間違えると、数十万円単位で損をする可能性があります。
この記事では、元施設管理者としての経験をもとに、失敗しない選び方、制度の賢い使い方、そして最新のAI技術を活用した安全対策までを徹底解説します。
1. そもそも家庭用入浴介助リフトとは?種類と適正チェック

介護AI戦略室:イメージ
一言で「リフト」と言っても、用途によって大きく3つのタイプに分かれます。利用者の身体状況(座れるか、全介助か)に合わせて選ぶことが最重要です。
① 電動昇降座椅子(バスリフト)タイプ
【特徴】 浴槽の中に沈めて設置するイス型のリフトです。工事不要で置くだけで使えるものが多く、導入のハードルが最も低いです。
【向いている方】 浴槽の縁までは自分で(あるいは軽い介助で)行けるが、浴槽の底までしゃがむ動作や、そこから立ち上がる動作が困難な方。
【介護保険】 原則、「特定福祉用具販売(購入)」の対象です。(※レンタル不可の自治体が多いため注意)
② 移動用リフト(床走行式・支柱設置式)
【特徴】 アームで体を吊り上げ、脱衣所から浴室、浴槽へと移動させるタイプです。床を走るキャスター付きや、突っ張り棒のように固定するタイプがあります。
【向いている方】 自力での立位保持が困難で、移乗介助が全面的に必要な方。
【介護保険】 本体部分は「福祉用具貸与(レンタル)」、身体を包むシート(つり具)部分は「特定福祉用具販売(購入)」と分かれます。
③ 天井走行リフト(住宅改修)
【特徴】 天井にレールを埋め込み、部屋から浴室まで移動します。床に物がなくスッキリしますが、大規模な工事が必要です。
【向いている方】 長期的に在宅での重度介護が見込まれる方。
【介護保険】 工事費の一部に「住宅改修費支給」が使える場合がありますが、本体費用は高額になりがちです。
「またぐ動作」が辛いのか、「沈む動作」が辛いのか。この見極めで選ぶ機種は変わります。福祉用具専門相談員にデモ機(お試し)を持ってきてもらい、実際に自宅の浴槽に入るか必ず確認してください。数センチの差で入らないトラブルが頻発しています。
2. 安全性と費用のリアル(介護保険の落とし穴)

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導入にあたって最も気になる「安全性」と「お金」の話を整理します。
絶対に確認すべき安全機能
- 防水性能: 完全防水(IPX7以上推奨)であること。
- 非常停止ボタン: 万が一暴走した際に即座に止められるか。
- 予備バッテリー: 入浴中に電池切れで上がれなくなる事故を防ぐため、バッテリー着脱式が基本です。
介護保険の「レンタル」と「購入」の違い
ここが非常に複雑です。表にまとめました。
| 種類 | 扱い | 費用イメージ(1割負担の場合) |
|---|---|---|
| バスリフト (浴槽内昇降機) |
購入 (特定福祉用具販売) |
定価15万円なら、自己負担1.5万円 ※年間限度額10万円枠を使用 |
| 移動用リフト (本体) |
レンタル (福祉用具貸与) |
月額レンタル料の1割 (例:月2,000円〜程度) |
| つり具 (シート部分) |
購入 (特定福祉用具販売) |
直接肌に触れるため購入必須 (例:2〜3万円の1割負担) |
出典:厚生労働省「福祉用具・住宅改修」の概要に基づく
3. 入浴介助×AIで実現する「未来の安心」

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リフトで「身体的負担」は減らせますが、「入浴中の急変(ヒートショック等)」への不安は残ります。ここで役立つのがAI技術です。
家庭用見守りセンサー(ミリ波レーダー)の活用
カメラを設置するのはプライバシー的に抵抗がありますよね。最新の「ミリ波レーダー」等のAIセンサーなら、映像を撮らずに人の動きだけを感知できます。
- 溺れ検知: 浴槽内での動きが一定時間止まると、家族のスマホに通知。
- ヒートショック予知: 脱衣所と浴室の温度差をAIが監視し、「今は危険」とアラートを出す。
音声入力による記録の自動化(訪問介護・家族間共有)
訪問入浴などを利用している場合、AI音声入力を活用することで、「今日は背中に赤みがあった」「リフトの昇降時に痛がった」といった詳細な記録をハンズフリーで残せます。
これにより、家族とヘルパーの間で「安全な介助方法」の共有がスムーズになり、事故を防ぐことができます。
AIとリフトが作る「明るい未来」
「機械でお風呂に入れるなんて冷たい」と感じる必要はありません。
重労働(持ち上げ)はリフトに、監視(見守り)はAIに任せる。
そうして生まれた余裕(体力と時間)を使って、背中を流してあげたり、湯船でゆっくり会話を楽しむ。
これこそが、テクノロジーと共存する「温かい介護」の新しい形です。
まとめ:まずはケアマネジャーに相談を

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家庭用入浴介助リフトの導入は、決して大掛かりすぎる話ではありません。
- 工事不要の「バスリフト」なら、購入補助を使って安価に導入可能。
- 全介助なら「レンタル」のリフトを検討。
- AI見守りをプラスして、入浴中の事故リスクを最小限に。
まずは担当のケアマネジャーに「お風呂が大変になってきたので、リフトを試したい」と伝えてみてください。福祉用具のプロが、あなたの家の浴室にぴったりの一台を提案してくれるはずです。

