ケアマネージャー独立の収入と個人事業主ガイド
こんにちは。介護AI戦略室運営者のtaka careです。
ケアマネージャーとして働いていると、一度は頭をよぎるのが「独立」の二文字ではないでしょうか。「ケアマネ独立後の年収はどれくらいなのか」「開業資金はいくら必要なのか」「個人事業主として本当にやっていけるのか」……。組織に守られている今とは違う不安がありますよね。
この記事では、ケアマネージャー独立の収入や個人事業主としての現実、一人ケアマネ収入の実例、固定費と収支、開業方法や助成金まで、私の現場管理者としての経験も交えながら、できるだけリアルにお伝えします。あなたが「独立するか迷っている」状態から、「具体的な行動が描ける」状態になることをゴールにしています。
- ケアマネ独立後のリアルな年収イメージ
- 開業資金と毎月の固定費の具体的な目安
- 一人ケアマネの収支モデルと利益構造
- 独立で失敗しやすいポイントと回避策
ケアマネージャー独立の収入と個人事業主の現実

介護AI戦略室:イメージ
まずは、多くの方が一番気になる「いくら稼げるのか」という話からいきましょう。ここでは年収、地域差、収益構造を整理します。
ケアマネ独立年収と地域差
まず基準として、組織に属する常勤ケアマネの平均年収を見てみましょう。厚生労働省の統計によると、ケアマネジャー(介護支援専門員)の平均給与額は月30万円台後半、年収換算でおおよそ430万〜470万円前後とされています。
(出典:厚生労働省 令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果)
一方で、個人事業主として独立した場合は固定給がなくなり、完全に「自分の営業力と運営力次第」になります。私の周囲の独立ケアマネや相談を受けてきた感覚では、現実的なラインとして年収400万〜550万円台に落ち着く人が多いです。
もちろん、特定事業所加算を取得したり、都市部で効率よく稼働している人であれば、年収600万円以上を狙うことも不可能ではありません。しかし、一人ケアマネで特定事業所加算を取るのはハードルが高いため、多くの場合は基本報酬+初期加算などの積み上げがメインになります。
また、地域差も無視できません。都市部は介護報酬の「地域区分(地域加算)」が高く設定されているため、同じ30件を担当しても月収が数万円変わることも珍しくありません。一方、地方は単価は低めですが、家賃や駐車場代などの固定費が圧倒的に安いというメリットがあります。
ポイント:
都心部は「高単価・高コスト」、地方は「低単価・低コスト」です。どちらが有利かは「どんな暮らしをしたいか」というライフスタイルで決まります。
ケアマネ開業資金の目安
居宅介護支援事業所を立ち上げる場合、最低ラインで50万〜100万円程度の初期費用が必要です。これは「自宅兼事務所」や「格安物件」を利用した一人開業のケースです。
| 項目 | 費用の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 物件取得費 | 20〜40万円 | 敷金・礼金・仲介手数料など(自宅なら0円〜) |
| 設備・備品 | 15〜25万円 | PC、デスク、鍵付き書庫(必須)、電話機など |
| 法人設立費用 | 0〜25万円 | 個人事業主なら0円、合同会社・株式会社なら発生 |
| 印鑑・HP等 | 5〜10万円 | 実印作成、名刺、簡易ホームページなど |
注意:運転資金を忘れずに
介護報酬は請求から入金まで約2か月かかります(例:4月サービス分→6月末入金)。その間の家賃、光熱費、そしてあなたの生活費が必要です。
最低でも生活費3か月分+事業固定費3か月分(150万〜200万円程度)を別枠で確保することを強くおすすめします。
ケアマネ収益モデルと利益率
ケアマネ事業の売上はシンプルに「件数 × 単価 + 加算」で決まります。
主な収入源
- 居宅介護支援費(要介護1〜2、3〜5で異なる)
- 初回加算、退院・退所加算
- 入院時情報連携加算
- 認定調査委託料(自治体から受託する場合)
一人開業の場合、人件費がかからないため、売上の多くが利益(自分の収入)になります。スタッフを雇うと利益率は一気に数%まで下がりますが、一人親方の場合は利益率80%〜90%も目指せます。
ただし、ケアマネジャーの担当件数には「逓減制(ていげんせい)」があり、一定件数(通常40件、ICT活用で45件など)を超えると報酬単価が下がります。無限に稼げるわけではない点に注意が必要です。
一人ケアマネ収入の実例シミュレーション

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具体的な数字を見てみましょう。一人で担当件数38件(要介護30件+要支援8件)を持った場合のモデルケースです。
- 月間売上目安:約45万〜50万円(地域区分・加算による)
- 月間経費目安:約8万〜10万円(地代家賃、通信費、システム代、交通費など)
- 月間利益(手取り前):約37万〜40万円
- 推定年収:約450万〜480万円
この数字を見て「意外とサラリーマン時代と変わらない?」と感じるかもしれません。しかし、決定的な違いは「時間の自由度」と「精神的ストレスの質」です。
一人ケアマネ最大のメリットは「裁量の広さ」です。組織のしがらみがなく、利用者と向き合うことに集中できる環境は、金額以上の価値を感じる人が多いポイントです。
ケアマネージャー独立を個人事業主で成功させるために

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ここからは、実際に独立する流れや、失敗しないための注意点、税金等の知識について整理します。
ケアマネ開業方法と手続きの流れ
手続き自体はシンプルですが、書類作成には時間がかかります。特に「指定申請」は期限厳守です。
- 法人設立 または 開業届提出:
個人事業主として始めるか、法人(合同会社など)を作るか決めます。 - 事務所の確保・備品購入:
鍵付き書庫(個人情報保護のため必須)、相談スペースの確保など、自治体の基準を満たす必要があります。 - 指定申請(都道府県・市町村):
居宅介護支援事業所としての指定を受けます。通常、開業の1〜2か月前が締切です。 - 請求ソフト・インフラ契約:
国保連請求のためのソフトやインターネット回線を準備します。
指定申請のローカルルール(独自基準)は自治体によって異なります。必ず事前に役所の担当窓口へ「事前協議」に行くことが鉄則です。
固定費の削減と税金対策
利益を増やす一番の方法は、売上アップよりも「固定費削減」です。
| 項目 | 節約のポイント |
|---|---|
| 介護ソフト | 大手だけでなく、安価なクラウド型ソフトも検討する。月額5,000円〜10,000円程度の差が出る。 |
| 車両費 | リースか中古購入か、維持費を含めて計算する。都市部なら自転車や原付で十分な場合も。 |
| 通信費 | スマホの格安SIM活用や、事務所のネット回線見直しを行う。 |
また、個人事業主になると確定申告が必須です。「青色申告」を選べば最大65万円の控除が受けられます。税務署に「青色申告承認申請書」を出すのを忘れないようにしましょう。
ケアマネ独立の失敗例と回避策
私が見てきた「独立して苦労するパターン」には共通点があります。
- 営業が苦手で利用者が集まらない:
→ 開業前から地域包括支援センターや病院への挨拶回りを徹底する。 - 加算の取りこぼし:
→ 制度を熟知し、取れる加算(初回加算など)は確実に算定する。 - 孤独に耐えられない:
→ 地域のケアマネ協会や研修に参加し、相談できる横のつながりを作る。
成功のコツ:
最初から満員(35〜40件)を狙わないこと。まずは20件程度からスタートし、業務フローを整えながら徐々に増やすのが、燃え尽き症候群を防ぐ一番安全な方法です。
まとめ:ケアマネージャー独立の収入と未来

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ケアマネージャーが個人事業主として独立すると、年収400万〜500万円前後がひとつの現実的な目安になります。大儲けできるビジネスモデルではありませんが、「自分のペースで仕事ができる」「利用者一人ひとりに深く寄り添える」という幸福度は高い働き方です。
大切なのは、開業資金と当面の生活費(運転資金)をしっかり確保し、固定費を抑えながら堅実に運営すること。独立はゴールではなくスタートです。
制度や報酬は3年ごとに改定されます。常に最新の厚生労働省の情報や自治体の通知を確認し、税務や法務は必要に応じて専門家に相談してください。
あなたの独立が、あなた自身と利用者様にとって「無理のない、幸せな選択」になることを心から応援しています。

